一般的には「牛乳は体にいい」と言われていますが、患者様の食事指導をしていると牛乳を飲んで体調が悪くなる人や、じんま疹、鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎の悪化、下痢、などのアレルギー症状を起すとの声を多く聞きます。
そこで牛乳について調べてみました!
現代栄養学では牛乳を大いに勧めています。
「牛乳・牛乳製品は日本人に不足しがちなカルシウム、良質のたんぱく質、各種ビタミンなどを豊富に含む栄養バランスのよい食品です。(「牛乳・牛乳製品」保健同人会)」
「牛乳はカルシウムの供給源として最も重要な食品です。野菜、海草に比べて牛乳がカルシウムの供給源として優れているのは、牛乳のカルシウムは吸収されやすいということです。牛乳は、子牛を育てる為に作られたものですから、その栄養素が消化吸収されやすいことは当然といえば当然です。(「牛乳読本」土屋文安)」厚生省も小中学生に一日200ml飲むように指導しています。
一方、日本では戦後食生活が欧米化し、殻物主体の食生活から肉や乳製品を多くとるようになったことを見直そうという声もあります。「昭和33年から学校給食に牛乳が導入されて以来、子供たちの骨が軟弱化し、骨折や虫歯が増えているという事実は否定できないでしょう。動物性タンパク質をとりすぎるとミネラルバランスが崩れて骨が弱くなるというのは血液生化学の定説です。(真弓定夫署自然流食育のすすめ)」
「食品中に含まれているカルシウムの量(含有量とそれが血液に流入して最終的に骨や歯に届く量(吸収量)には因果関係がありません。
牛乳には1リットルにつき約1200mlのカルシウムが含まれています」
一方母乳には1リットルにつきわずか300mgしか含まれていません。
しかし、これだけの差があるにも関わらず母乳栄養児の方が人工栄養児よりも多くのカルシウムを吸収しているのです。
牛乳には腸官内でのカルシウム吸収率はかえって悪いのです。(「牛乳には危険がいっぱい」フランク・オスキー署)
下痢や腹痛、消化器症状を引き起こす乳糖分解酵素が分泌されておらず、乳糖をグルコースとガラクトースに分解できないからなのです。
そして離乳期を過ぎるとラクターゼの分泌が停止するのは哺乳動物全般に共通する現象です。
ラクターゼの分泌停止は離乳後においてまったく”正常”なのです。(「ハートネット」いるふぁ)
さらに家畜の牛には大量の成長促進剤、ホルモン剤、殺虫剤、抗生物質などが使われ、農薬が大量に散布された海外からの飼料を食べて育ちます。
それらの毒物は牛の血液に入り、生物学的濃縮によってさらに濃度が高まり、牛乳を飲むことで、人間はそれらを取り込むことになると言われています。
野原の野草を食べて健康に育った牛と輸入された飼料を食べた牛とでは牛の中味が違うのです。
その牛からの牛乳はアレルギーを引き起こす物質が含まれているという情報は本当のことだと食事指導をしている立場からは痛切に感じ取れるのです。
また、卵アレルギーだった人も放し飼いの鶏が生んだ卵なら大丈夫だった症例を経験しました。
牛乳をやめてアレルギー症状が改善し、体調も良くなっていく患者さんをたくさん見ています。
アレルギーでお困りの方は牛乳を試しにひかえてみるのも一つの方法ですね。
又、人間がしっかり吸収できるカルシウムを牛乳の何倍も多く持ち合わせた食べ物は海草、切干大根、小松菜等...
身近なところにたくさんあります。それらのくわしい資料や本は食養課に用意しています!
真弓先生の「地球にはおっぱいで育つ哺乳動物が約4000種いる中、他の動物のお乳をわが子に与えている動物は人間しかいない。
牛の乳は牛の赤ちゃんを育てる為にでるようになっているのです。」という言葉を知って、牛乳に対し、改めて考えさせられました。
大豆にはごはんに不足している必須アミノ酸が豊富に含まれています。しかし、消化がしにくい、たくさん摂ると体を冷やすといわれています。また煮えるのに時間がかかるという欠点もあります。その欠点を解消してさらに、旨みと風味を高めることに成功したのが味噌です!
麹菌、酵母菌、乳酸菌のチームワークで分解発酵された味噌は消化のよい植物性たんぱく質と脂肪と繊維に富む、体に負担をかけない栄養源です。しかも、発酵の過程で酵素や抗酸化物質などの免疫力を高める機能性物質や、旨み成分や自然の芳香成分が多量に生成されているのです。
味噌は微生物群が生み出す天然の生きた旨み、甘味、香味のハーモニーを楽しめる最高においしい食材です。味噌を常食すると、体内にも良性微生物の凄みやすい環境がととのい、さまざまな機能調整物質が生成され、健康度もグンと高まります。
英語にこういうことわざがあります。
そう今口にしたその食べ物がそのまま私達に生きるパワーをくれるのです。
ビタミン、ミネラル...などの栄養素も大事ですが、その前に私達は素材のいのちをいただいていることに感謝して「いただきます」の言葉を口にしたいものです。
ただ、残念ながら現在はいのちのパワーが弱っている野菜やお米、お肉などがスーパーに並んでいることが多いのです。
「食べたものが命になる」もう一度それを思い出し、何を食べるか”常に自分で考え選択する”ということを忘れないで下さい。
農薬や化学肥料で甘やかされて育った野菜と自然の中から自分に必要なミネラルを吸うために根をはりめぐらせてたくましく育った野菜...
どちらがいのちある野菜でしょうか?
皮をむいても生長点から...ほら!芽が出てきました♪
生長点には、ここから土の中の水分と栄養素を吸いとる為の根を出しさらに太陽に向かって芽をのばしていく!
というすごいエネルギーがつまっています。一番細胞分裂がさかんで命が湧き出るところ!
食べる人たちみんなに生長点がゆきわたるような心使いで回し切りします。
一緒にお料理すればかたくないし、全く気になりません。
私達に「生長点」という言葉を教えて下さったのが吉田先生!
大地といのちの会の活躍で、長崎県内では大人も子供もまきこんだ
”生ゴミを生かした元気野菜作り”がどんどん広がっています。
〜吉田先生の著書〜
「いのち輝く元気野菜のひみつ」「生ごみ先生のおいしい食育」西日本新聞社etc