自然が、そしてその一部である人間が物質であると同時にエネルギーであるという認識が量子論から導き出されることは常識となってきました。しかしこれを知識としていくら積み上げても、我々の日常の意識は物質生活の中にとじこめられていて、存在がエネルギーに満ちているという実感は湧いてきません。ふり返ってみればこのような世界観は、物質を取り扱う科学が進歩する前は、むしろ一般的でした。
ギリシア時代には、世界に広がっている蒸気のような希薄な「気息(ティモス)」と呼ばれる実体が、生命の起源であり、それが人間の身体に入って感情や思考力を生み出し、完全な意識のある心、すなわち自我をつくると考えられていました。
東洋においても「気集まれば生じ、気散じれば滅す」という言葉に示されるように、生命は目には見えない「気」というエネルギー的実在によって現れてくると直感的にとらえていました。
このような世界観、人間観は、近代科学の発展にともない、ほとんど打ち棄てられてきましたが、21世紀に入ってそれが新しくよみがえろうとする時代の流れが生じてきました。
その理由は、物質的価値を過度に追求することが、自然や人間社会に様々な問題を引き起こしていると多くの人々が気づき始めたからだと思われます。 私自身は、人間を臓器の集合体として取り扱う外科医として医療を行っているうちに、さらに患者さんを治すための手段として、東洋医学を学び、その本質をなす「気」について気功を通じて学んでいく中で、人間は物質の身体だけではなく、まちがいなく気のボディを持っていることを知り、その気が外界とも交流していることを知りました。
このような見方を(気-コスモロジ(気・コスモ)」と呼ぼうと提案します。「気・コスモ」にしたがって人間や病気を観ると、西洋医学にない新しいアプローチを取ることができます。それにより例えばアトピー、喘息、リューマチなどの難治の病気も根本的に治療することが可能となりましたし、癌に対しても希望が持てるようになりました。この「気・コスモ」が自分の認識の中に組み込まれてくると、それぞれの仕事や立場において今までになかった発想やアプローチを取ることができるようになってきます。
そして自然を見、音楽を聴き、何かを食べ・・・ありとあらゆる営みに「気」が脈々と活動していることに気づいてきます。これは、世界がそれまでより何倍も美しく輝いてくることなのですが、知識だけでは決して入っていけない世界でもあります。
気功法は、この「気・コスモ」を自らのものにする具体的な方法論なのです。
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